いそべ圭太  自由民主党 横浜市会議員(保土ケ谷区選出) 公式ホームページ

2014.08.13

平成25年4月23日 平成25年 こども青少年・教育委員会

△市立中学校における学級編制検討情報の漏えいについて
○(大桑委員長) それでは、議題に入ります。
報告事項に入ります。
初めに、市立中学校における学級編制検討情報の漏えいについてを議題に供します。
当局の説明を求めます。
◎(岡田教育長) それでは、市立中学校における学級編制検討情報の漏えいについて報告いたします。
お手元の資料をごらんください。
まず、1、概要についてでございますが、港北区にあります市立城郷中学校の臨時的任用職員がことしの3月に新3年生の学級編制検討用資料を不正に縮小コピーし、所持した上、一部生徒に対して、その縮小コピーを見せ、生徒がスマートフォンで撮影することを黙認いたしました。その後、撮影データが複数の生徒のスマートフォンや携帯電話に取り込まれ、ほかの生徒が見ることになりました。
次に、該当校及び当該教諭についてでございますが、当該校は横浜市立城郷中学校、当該教諭は20歳代男性の臨時的任用職員で2学年の副担任及び1年、2年の英語を担当しておりました。
次に、漏えい内容についてですが、資料にございます6項目について、新3年生6クラス230人分が漏えいしたというものでございます。
漏えいの範囲についてですが、4月9日の記者発表時点では、関係した生徒を34人としておりましたが、その後、当該保護者からの申し出があり、関係した生徒は36人になりました。また、そのうち、データを保有していた生徒につきましても、当初の18人から20人になりました。この20人については、全てデータの削除を確認済みでございます。残りの生徒16名につきましては、データを保有していないことを確認いたしました。
次に、経過でございますが、当該教諭が3月22日に学級編制用の検討資料を持ち出して縮小コピーしたことに端を発しまして、4月2日に匿名電話を受けて事実確認いたしましたところ、4月5日に漏えいが判明し、以降、4月10日までの間に急ぎ漏えい範囲をたどり、全て削除を確認いたしました。
生徒・保護者への説明及び謝罪につきましては、4月9日に校長から生徒へ説明、謝罪を行い、翌10日には保護者説明会を開催し、説明、謝罪を行いました。
説明会後の4月11日からは、新3年生の生徒宅へ家庭訪問を行いました。なお、家庭訪問の連絡時に、訪問の必要がないとお申し出のありました御家庭につきましては、電話による説明と謝罪をいたしました。
当該教諭につきましては、3月25日で当該校の任期期間が満了し、4月から他の学校で勤務しておりましたが、4月6日に退職願が当該教諭から学校へ提出され、4月11日に受理し、退職辞令を交付いたしました。その際、厳しく説諭いたしました。
次に、今後の対応についてでございますが、当該校においては、生徒へのケアを重点に置き、全校生徒を対象に個人面談を実施するとともに、現在も生徒の様子を注意深く観察しております。また、個人情報の管理及び生徒の情報モラルに関する指導について見直しを図り、より確実な取り組みを進めていきます。
また、本件事案を教訓といたしまして、他校の指導に生かすとともに、臨時的任用や非常勤の研修について、より効果的な内容で実施できるように見直しを図ってまいります。
○(大桑委員長) 説明が終わりましたので質疑に入ります。
(中略)---------------------------------------
◆(磯部委員) 私も今の鴨居中学校の件なのですが、これは前年にも別の案件で学校からの報告はなく、匿名の連絡で事態が発覚したということがあったのです。たしか入学願書か何かにかかわることだったと記憶しています。今回の件は、どういう方法で報告が上がっていないとわかったのですか。
◎(岡田教育長) 新聞記者からの問い合わせです。
◆(磯部委員) 外部からの指摘というのは最悪なパターンで、記者発表しているのは4月11日ですよね。裏面に載っていますから、この時点で学校名は公表しているということですね。このときに、うちは公表していなかったということに何で気づかないのかというのが非常に疑問に残ります。
何か重要な問題があったときには、とりあえずすぐに教育委員会に一報を上げるという報告、連絡、相談、ホウレンソウは社会の一般常識にもかかわらず、学校の先生を管理する校長先生が何でできないのか非常に疑問に思うのですが、その点はどのようにお考えか教えていただければと思います。
◎(岡田教育長) やっていただかなければいけないのですけれども、委員がおっしゃるようにどうしてかと言われると私も答弁に窮するのですけれども、学校をマネジメントする立場として、教育委員会とのコミュニケーションというのは非常に重要ですので、そこは再度徹底していきたいと思います。
◆(磯部委員) 今再度徹底していくとお話があったのですが、この前の議題の件も含めて、教育はさまざまな問題を抱えていると思うのです。この問題について、教育長は、これからの横浜の教育はどうしていきたいと考えているのか、確認のため、教えていただければと思います。
◎(岡田教育長) こういう案件から思いますのは、学校現場で職を担う一人一人の教員のスキル、教職員としての自覚というものがどうなのかということが心配になります。私は、それについては信頼しておりますけれども、いろいろな意味で喚起しながらやっていきたいと思っておりますし、一番大事なことは、児童・生徒が生き生きときちんと学校で学び続けることですので、そこの信頼関係を損なわないように、そこの信頼回復を第一にやっていきたいと思います。
◆(磯部委員) もう一点お聞きしたいと思います。ミスするのは各現場の先生だと思うのですけれども、その先生がミスして、校長なりに上げて、校長がきちんと処理してくれると思うのですが、個々の先生というのは自分がしたミスが最終的にどのように処理されて、どう生かされていくのかということを追わないのかどうか教えていただきたい。
◎(岡田教育長) 追わないということはないと思っています。
◆(磯部委員) 先ほどもお話がありましたが、そうしたら、繰り返し間違える先生はいないと思いますし、間違えた方が注意深くしていれば、この記者発表が出た時点で、自分の学校の名前や自分が間違えたミスの名前が上がっていないという情報は簡単にとれると思うのです。特に横浜の教育は新聞に一斉に載りますから。先ほどの繰り返しになりますが、これを見ていると、今の校長先生も気づいていないですし、間違った先生も自分のミスが報告されていないのを気づいていないということは、報告を上げて処理を終えてしまえばそれで終わりみたいな感覚が否めないのですが、その辺どうなっているのか教えていただければと思います。
◎(岡田教育長) きちんと追われていないのではないかというお話がありましたので、発表事項については、全学校に確実に発表して、この内容だということが届くように考えたいと思います。
(中略)---------------------------------------
○(大桑委員長) 他に御発言もないようですので、本件についてはこの程度にとどめます。
(中略)---------------------------------------
△子供のいじめ防止対策について
○(大桑委員長) 子供のいじめ防止対策についてを議題に供します。
こちらも項目ごとにいただきました市民意見の概要を私より説明し、その後、各委員より御意見をいただきたいと考えております。
お手元の資料、いじめ防止対策市民意見募集結果(概要)をごらん願います。
まず、1の責務・役割についてですが、賛同する御意見を多くいただいた一方、保護者・市民の責務、子どもの役割については削除すべきではないか等の御意見をいただきました。
これを踏まえまして、各委員の御意見をお願いいたします。
◆(磯部委員) 子どもの役割の一番下のところに、傍観者にならないこと、思いやりを追加というのがあるのですが、条文の言葉として盛り込むかどうかは非常に難しいとは思っているのですが、できたら、何か加えていただきたい。あと私は昨年の委員会で述べましたが、傍観者になるということは、日本の将来の社会をつくっていく上で非常に危険で怖いことだと思うのです。子どもの役割で傍観者にならないこと、思いやりを持つというのは当然なのですが、何事にも関心を持ったりとかは、いろいろな人がいるなかで、その人に対して思いやりを持つ心というのが醸成されていく条例にしていきたいと思っています。雑駁な意見で申しわけないのですが、ぜひよろしくお願いします。
○(大桑委員長) ただいまの御意見を踏まえて検討いたします。
(中略)---------------------------------------
○(大桑委員長) では、他に御発言もないようですので、次に、具体的な取組についてですが、主な意見といたしまして、関係機関の範囲に関する御意見や啓発活動の時期に関する御意見、第三者機関のメンバーに関する御意見などをいただきました。
これを踏まえまして、各委員の御意見をお願いいたします。
◆(磯部委員) 1枚めくっていただいて、その他のところの5番目にいじめに関する教師の研修制度の設置とあるのですが、今いじめに関する教師の研修制度はどのようなものをやっているのか確認したいと思います。
◎(酒井人権教育・児童生徒課長) 研修に関してでございますけれども、各学校とも最低年に1回はいじめに特化した研修を実施してございます。さらには、私ども御案内のとおり、児童支援専任教諭、あるいは生徒指導専任教諭の配置ということで、児童支援専任教諭は進めていただいている段階でございますけれども、この研修、とりわけ夏には2日間連続の研修ございますが、この中ではいじめに特化した今日的な課題の事案を取り上げながら、それに対してどう対応していくかという、いわばロールプレーなどシミュレーション的な要素を取り入れて研修を進めているところでございます。
また、それ以外も児童支援専任教諭、あるいは生徒指導専任教諭だけではなく、通常の研修の中でも情報交換の中でいじめに関することも取り組んでいるところでございます。
◆(磯部委員) もう一点確認なのですが、この研修制度自体は法律とか条例とか要綱とか規程とかさまざまなものがあると思うのですが、それに裏打ちされたものなのかどうかお聞かせいただけますか。
◎(岡田教育長) 特別の法律などに規定されたものではありません。
◆(磯部委員) せっかくさまざまな取り組み、研修体制とかしていただいているのであれば、これからつくる条例で裏打ちしてあげることも必要と思いますので、盛り込めるようであれば検討していただきたいと思います。
○(大桑委員長) 御意見として頂戴いたします。
他にいかがでしょうか。
(発言する者なし)
○(大桑委員長) 他に御発言もないようですので、次に、3のその他意見についてですが、主な意見といたしまして、目的・基本理念等に関する意見やいじめの定義に関する意見、道徳教育、家庭教育の充実・強化に関する意見、また罰則規定に関する御意見をいただきました。
これを踏まえまして、各委員の御意見をお願いいたします。
◆(磯部委員) 施設の設置のところで、2つ目の子供が自分で相談できる窓口の設置というのがありますが、子供が自分で相談できる窓口というのはあると思うのですが、具体的にどういう取り組みをされているのか、確認のためお願いいたします。
◎(漆間教育次長) いじめ110番という仕組みをつくっておりまして、24時間体制で専門家が対応するようになっております。子供たちが電話先がわかりますように子供たちを対象に電話番号が載ったカードを配布して、それを見ながら子供たちが24時間相談できる体制ができております。
◆(磯部委員) ありがとうございます。子供が自分で相談できる窓口の設置ということで、御意見いただいた方の内容を見ると、子供が自分で相談できる窓口の対応が必要だと思うと書かれているのです。市民意見募集で意見をいただける方というのは、いじめ問題とかに関心がある方が非常に多いと思うのですが、そのような方で相談窓口の対応が必要だと思うということは、その存在を認知されていないということがありますので、1つは認知。これは子供だけではなくて、広く市民一般の方に認知してほしいということ。あとせっかく条例ができるときに、先ほどの件ではないですが、今やっているすばらしい取り組みを裏打ちしてあげること。そして、また知られていない方に知っていただくいい機会にもなるかと思うので、何か規定上盛り込めればそうしていただきたいと思います。
(中略)---------------------------------------
◆(磯部委員) 確認なのですが、出席停止処分した例が今まで横浜市ではあるのかどうか。
◎(岡田教育長) 私の説明の仕方が悪くて本当に申しわけないのですけれども、出席停止というのは罰則ではありません。それは義務教育を受ける権利を保障する観点からそういう措置がとれるということですので、罰則ではないです。横浜市の場合は、いじめに関して出席停止した件はありません。
◆(磯部委員) それは出席停止に至るまでの状況ではなかったという認識でよろしいですか。
◎(岡田教育長) どういう方法が一番いいかという選択肢の中で出席停止はとっていないということです。
◆(磯部委員) そうすると、ほかの指導とか対応で全て十分事足りているという認識でよろしいですか。
◎(岡田教育長) 足りているかどうかということよりも、子供たちを長い目で見守りながら指導を続けるということが大事ですので、出席停止をかけることで解決する事態があるかというと疑問がありますので、そこは個々の場合によって判断するということになります。
横浜市は出席停止処分がありませんけれども、全国的には幾つかの例はあると聞いています。
◆(磯部委員) 今、長い目で指導していくというお話があったのですが、指導していくことによって問題の解決とかに導いているという認識でいいのかどうか、もう一度お願いします。
◎(岡田教育長) 改善に向けて効果を上げていると考えています。
◆(磯部委員) 引き続きしっかりと取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いします。
(中略)---------------------------------------
○(大桑委員長) それでは、そのように取り扱います。
また、当局におかれましても、いただいた市民意見募集を今後の施策の推進に生かしていただくようお願いいたします。
それでは、本件についてはこの程度にとどめます。
平成24年度本会議風景 市会