2014.05.28
平成23年11月22日 平成23年 市民・文化観光・消防委員会
△消防局職員の不祥事案について
○(瀬之間委員長) それでは、消防局職員の不祥事案についてを議題に供します。
当局の報告を求めます。
◎(鈴木危機管理監兼消防局長) 報告に入ります前に、まずおわびを申し上げます。
消防局におきましては、8月以降3カ月の間に6件の不祥事が発生し、記者発表や処分を行いました。いまだ捜査機関による捜査が継続している事案もございますが、これにつきましても厳正に処分を行っていく所存でございます。法令を遵守し、法を執行し、市民の皆様の生命、身体、財産を守る任務を負っているにもかかわらず、このような不祥事を発生させ、皆様の信頼や期待を大きく裏切るとともに、多大な御迷惑をおかけしましたことを心からおわび申し上げます。
まことに申しわけございませんでした。
本日は、その概要と不祥事の発生防止に向けた取り組み方針につきまして御説明させていただきます。
1ページの消防局職員の不祥事案についてをごらんください。
1の消防職員の不祥事の概要についてでございますが、本年発生した6件の不祥事の概要について御説明させていただきます。
(1)の青葉消防署職員の信用失墜行為についてでございますが、青葉消防署青葉台消防出張所の救助隊長以下8人が、平成23年5月3日から8月7日までの間に、合計13回にわたり賭け麻雀を行いました。このほか救助隊長が低周波治療器を使用して隊員に我慢を強いるなどの行為をしておりました。また救助隊長がお湯の入った水鉄砲で隊員を追いかけ、隊員が左腕をシャッターのレバーにぶつけ負傷したことを、訓練中に負傷したと虚偽の報告をしておりました。
(2)の保土ケ谷消防職員の窃盗についてでございますが、保土ケ谷消防署西谷消防出張所の職員から、平成23年9月12日、保土ケ谷消防署長に対し、平成22年10月から平成23年8月までの間、戸塚区及び旭区内の住宅に侵入し、合計6回、現金約100万円を盗んだとの報告があり、保土ケ谷警察署へ出頭させたところ、6月11日、旭区西川島町男性宅において、現金23万7500円及びアルバム3冊を窃取した容疑で逮捕されました。9月22日、当該職員を懲戒免職とするとともに、管理監督者に対し人事的措置を行いました。
(3)の神奈川消防署責任職の逮捕についてでございますが、神奈川消防署片倉消防出張所長は、平成23年10月19日の昼過ぎに、菊名駅近くの道路上にとめた自家用車の中で、通行中の女性に下半身を見せていたとの市民からの通報により、港北警察署に公然わいせつ罪の容疑で逮捕されました。
1枚おめくりいただきまして、2ページをごらんください。
(4)の中消防署責任職の服務規程違反についてでございますが、中消防署の責任職は、中消防署本牧和田消防出張所長に着任しました平成23年5月1日から8月末までの間に、次の服務規程違反を行いました。
アの公用車の私的利用としまして、帰宅及び通院のため、消防車及び広報車に同乗し、自宅及び医療機関の近くまで送らせたほか、買い物などの私的目的のために原動機付自転車を利用しました。
イの職務専念義務違反としまして、休暇等を取得することなく、通院のため終業時間前に職場を離れる行為などがありました。
ウの通勤手当の不適正受給としまして、出勤した94回のうち51回、通勤手段として届け出ているバスではなく、徒歩、自転車、自家用車により通勤し、通勤手当を不適正に受給していました。
エの職場内秩序紊乱としましては、消防車で南区の自宅付近まで送らせた際など、複数回にわたり部下職員に対し高圧的な言動を行いました。
10月28日に、当該職員を停職1カ月の懲戒処分とするとともに、管理監督者に対し人事的措置を行いました。
(5)の磯子消防署職員のセクシュアル・ハラスメントについてでございますが、磯子消防署洋光台消防出張所の職員は、平成23年7月16日に、金沢区内で行われた職員とその家族による懇親会の際、同僚の女性職員に対し、不適切な発言と着衣の上から体を複数回触るセクシュアルハラスメントを行いました。
10月28日、当該職員を停職1カ月の懲戒処分とするとともに、管理監督者に対し人事的措置を行いました。
(6)の港南消防署職員の酒気帯び運転による検挙についてでございますが、港南消防署庶務課の職員は、平成23年10月28日に、研修先の救急救命士養成所から原動機自転車で帰宅途中、大船駅近くの飲食店に寄り、午後7時ごろから一人で飲酒後、午後10時過ぎに駐輪場から原動機付自転車を運転し、大船駅西口側路上で交通検問を受け、アルコール検知により0.15ミリグラムが検出されたため検挙されました。
以上が本年発生した6件の不祥事の概要でございます。
なお、2ページの下の部分に記載のとおり、(1)(3)及び(6)の職員については、現在捜査機関による捜査が継続しております。
次に、不祥事の背景及び再発防止に向けた取り組み案について御説明させていただきます。
3ページをごらんください。
2の不祥事の背景につきましては、次のようなものがございました。
1つ目としましては、法令遵守・倫理観の欠如、一般社会通念上の感覚の欠如でございます。
(1)として、見つからなければ問題ないという意識があった。
(2)として、仲間意識から責任職への報告や相談することに対する抵抗感があった。
(3)として、知っていながら無関心を装い、上司に報告する意思を持たなかった。
(4)として、苦痛を与える行為は、このくらいは許容される範囲であるという思い込みがあったなどがございました。
2つ目としましては、情報伝達・共有不足でございます。
(1)として、隊長が部隊内で優位な立場にあり、隊員は隊長に意見を言えなかった。
(2)として、出張所の外部との閉鎖性により、本署の上司への報告や意見が伝わりにくい環境であった。
(3)として、職員が借金などプライベートなことを上司に相談できなかったなどがございました。
3つ目としましては、責任職の管理・監督力の欠如でございます。
(1)として、夜間の勤務実態について注意が足りなかった。
(2)として、責任職と職員との信頼関係を構築できていなかった。
(3)として、責任職が職員のプライベートについて把握しようとしなかった。
(4)として、責任職が職員のちょっとした変化や行動に気づけなかったなどがございました。
これらの背景を分析して、再発防止に向けた取り組みを進めてまいります。
3の再発防止に向けた取組案でございますが、消防局コンプライアンス推進委員会におきまして、不祥事防止対策の取り組み方針を議論するとともに、各所属への情報提供を行っております。当委員会には総務局のコンプライアンス推進室からも参画を求め、局全体で不祥事防止に全力で取り組んでまいります。
(1)の法令遵守・倫理観の欠如・一般社会通念上の感覚の欠如に対する取り組みでございますが、アとしまして、9月21日に、私みずからの言葉で再発防止、信頼回復の取り組みを緊急メッセージとして発信いたしました。イとしまして、事案の経過及び再発防止に向けた取り組み姿勢を全職員に周知いたしました。ウとして、懲戒処分の標準例について所要の整備を図ってまいります。
(2)情報伝達・共有不足に対する取り組みについてでございますが、アとしまして、全職員に対し不祥事防止に関する研修及び意見交換を実施いたします。イとして、主任・隊長会議を創設し、一般職員レベルでの意見交換を継続的に実施してまいります。
(3)の責任職の管理・監督力の欠如に対する取り組みについてでございますが、アといたしまして、局内のイントラネットを活用するなど職員の意見や声を吸い上げる仕組みを構築してまいります。イとしまして、組織外部の考え方や視点も取り入れ、見識を広げていくために外部講師による研修会を実施してまいります。ウとしまして、各所属の責任職による出張所に対する土曜日・日曜日及び夜間巡回を実施いたします。
(4)の各所属ごとの取り組みについてでございますが、アとしまして、階級別や係別、部隊別、年代別当による意見交換会や訓練を実施してまいります。イとしまして、職員意見箱等の設置により相談しやすい環境を整備してまいります。
これらを初めとしまして、各所属におきましてもさまざまな取り組みを実施してまいります。
なお、取り組み状況につきましては、改めて御報告させていただく予定でおります。
当局職員が連続して不祥事を起こし、本市に対する市民の皆様の信頼を大きく損ねたことを深く受けとめ、不祥事防止に関する取り組みにつきまして、消防局を挙げて継続的に取り組むことにより、市民の皆様の信頼回復を目指してまいります。そして市民に最高水準の消防サービスを提供できるよう、3400人余の職員がみずからの職責と役割をしっかり自覚した上で、与えられた任務にしっかりと取り組んでまいります。
まことに、大変申しわけございませんでした。
○(瀬之間委員長) 報告が終わりましたので質疑に入ります。
(中略)---------------------------------------
◆(磯部委員) 9月21日に局長がメッセージを出されて、その後、神奈川と港南で不祥事が発生したというわけですが、この間、現場ではどのような指導をしてきたのか、各当該の署長さんにお話をお聞きいたします。
◎(加藤港南消防署長) 消防局といたしまして、この夏以降、不祥事が続いていたということもございまして、その都度、会議等を開催しながら職員に対しまして指導をしてきたつもりでございます。そして職員にそれが確実に伝わるように実施をしてまいりました。特にそういう中で局として不祥事防止に取り組んでいる時期に、結果としてこういった事案を発生させてしまったことにつきましては、本当に遺憾に感じておりますし、今後信頼回復のため再発防止に一層取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
◎(荒巻神奈川消防署長) 私どものほうも強い危機感を持ちまして、不祥事防止の徹底をその都度実施してまいりましたけれども、残念ながらこのような事案が発生いたしました。その後につきましても、改めて不祥事防止の徹底を職員のほうに行ってまいりました。
◆(磯部委員) 中消防署の件ですけれども、消防車で私的利用したというのは本当にとんでもない話だと思うのです。どこの新聞記事か覚えていないのですが、救急車の適正利用をお願いしますと啓発しておいて、実際に現場の方が私的利用していていいのかと書かれていたので、本当にそのとおりだと思います。この点について、局長、どのようにお考えですか。
◎(鈴木危機管理監兼消防局長) 私ども救急車の利用について、軽症はできる限りマイカーあるいはタクシーを利用してと、救急件数の増加抑制という形で市民の方にお願いをしてまいりました。この取り組みは平成16年に救急件数がピークになったときからずっと始めておりまして、それで一定の効果ということで市民の皆さんの絶大な御協力を得たところです。全くそれと逆のことを、私どもの職員がお願いをする立場でありながらやったということは許せないと思っています。それから中消防署では、みずから救急車の後ろに不適正な利用はやめましょうとスローガンを出してやっていたという中で、自分のところの責任職が不適正な公用車の利用をしていたことはけしからん、とんでもないと思っております。どういう理由があろうが私的利用をするというのは全くとんでもない間違いの行為である、まず例がない、とんでもない話だと思っております。
◆(磯部委員) 青葉消防署の件ですが、お湯が入った水鉄砲で悪ふざけをしていたということですが、実は10月に私自身も見ているのです。そして市民の方からも指摘があるのですが、どこの現場かは具体的に申し上げませんが、勤務中に消防隊員が悪ふざけをしているような形があると、私もレベル的にはすごく悪ふざけをしているとは感じなかったのですが、勤務中にしなくてもいいようなことをしている光景を見かけてしまったので、ぜひ今後の巡回できちんとそういうところを見つけて、市民の皆さんが見ていますので、きちんと指導を徹底していただきたいと思います。
○(瀬之間委員長) ほかに御発言もないようですので、本件については、この程度にとどめます。