いそべ圭太  自由民主党 横浜市会議員(保土ケ谷区選出) 公式ホームページ

2014.06.01

平成24年11月5日 平成24年 こども青少年・教育委員会

△市立学校通知表の「児童生徒・保護者による事前確認」について
○(大桑委員長) 教育委員会関係の議題に入ります。
なお、議題に関する当局の説明に際しては、着座のままで結構です。
それでは初めに、市立学校通知表の児童生徒・保護者による事前確認についてを議題に供します。
当局の説明を求めます。
◎(今田教育委員会委員長) 本日はこうした形で委員会を開催していただくことになり、まことに恐縮し、また感謝しております。
今回の件に関しましては、市会の皆様方初め、多くの市民の皆様、保護者の皆様、学校現場の先生方に大変な御心配をおかけしましたことをまずもっておわび申し上げます。
特に、昨今、教育委員の存在意義をも問われておりますので、まず私のほうから、教育委員を代表して若干の経緯等を申し上げ、後ほど教育長から詳細な説明をさせていただきます。
残念な、申しわけないことでありますが、昨年11月から通知表の誤記載が連続して発生しており、何としてもそれをなくしたいという思いで、事務局でさまざまな取り組みを行ってきましたが、今回の件はその対応策の一環の中で起こりました。
流れをわかりやすく理解していただくために、私の立場でのかかわりから時系列的に申し上げますと、10月28日、日曜日の朝、比較的早い時間に教育長から電話があり、昨日某新聞の夕刊に、通知表を保護者が事前点検ということで、本市の取り組みが大きく報道されたとの話がありました。電話で少しやりとりをいたしましたが、それは少し行き過ぎた対応だ、公教育の信頼失墜につながりかねないと苦言を伝えました。翌日、事務局になぜそんなばかなことをしたんだと問いただしましたが、既にいろいろな新聞で取り上げられているとのことでした。
ほかの教育委員からも私に、委員長、これはどういうことかとの電話が入り、急遽教育委員に集まってもらって対応策を検討ということになり、市会最終日の翌日、31日の午後、4人の委員が集まりました。参集できない委員には、事務局が出向いて事前に説明して意見を伺い、また、もう一人からはファクスで意見をいただき、私のほうからそれぞれに電話をし、ほとんど同意見であることを確認しました。お二人からは、対応策について委員長一任のお返事をいただきました。4人の委員と事務局の関係者で約2時間、説明もいろいろ聞き、意見を交換いたしました。誤記載防止ということでプロジェクトをつくり、真剣に検討を重ねるうち、そのことが最大の目標になってしまい、大切なものを忘れてしまったように感じました。
いずれにしても、通知表を保護者が事前点検するような形は、例外的に、まれにそれに近いような対応をする場合があるようですが、先生がみずからの責任を放棄したと思われかねないこと、そのことは横浜の公教育全体の信頼を損なうことにつながるし、また、心ある多くの現場の先生にとっても、使命感や誇りを失うことになりかねない、やりきれない気持ちのはずだ、誤記載防止のためとはいえ、本末転倒であり、早急にその方向は改めるべき、との結論を得ました。
一般的に、不祥事が起こりますと、その根絶を目指して一生懸命取り組む余り、えてして大事な、根源的な原則まで曲げてしまうことは、よくありがちな、陥りやすいことだと反省を込めて、事務局の皆さんに強く注意を促しました。
早急に学校現場に方針の変更を伝え、混乱回避に努めるよう、教育長に指示いたしました。
長々と申し上げましたが、今回のことは、教育委員と事務局との連携が悪かったことも一因であり、我々も大いなる反省に立って、事務局と一層の連携強化を図り、公教育の発展のために頑張ってまいります。
委員の皆様方におかれましては、何とぞ今後とも御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
詳細は、教育長のほうから説明させます。
◎(山田教育長) それでは、市立学校通知表の児童生徒・保護者による事前確認について御説明申し上げます。
まず、本件について、子供たちや保護者の皆様、市会の皆様方に大変御心配、御迷惑をおかけしまして、おわびを申し上げます。また、本日急遽、常任委員会を開催していただきまして、本当に感謝申し上げるところでございます。
まず、御説明に入る前に通知表、いわゆる小学校のあゆみと中学校の連絡票でございますけれども、これは学校によって少し違いがございますが、一つの例としてお配りしたいと思いますがよろしいでしょうか。
○(大桑委員長) どうぞ。
(資料配付)
◎(山田教育長) お手元のホチキスでつづっております、資料の1ページをごらんください。
まず、1の事前確認の指示通知についてですが、このたびの発端になったのは、平成24年7月2日付、市立学校における通知表の誤記載防止対策に向けてという通知をしたことによるものでございます。この通知の中で、市立小・中・特別支援学校に、通知表の児童生徒・保護者による事前確認を学校へ指示いたしました。この通知については、後ほど御説明申し上げます。
2のこれまでの経過についてですが、平成23年10月14日に小田原市で通知表の誤記載が報道されたことに伴い、市立学校の状況を調査したところ、昨年度の前半だけで119校、延べ1371人分の誤記載が発生していたことがわかり、誤記載防止について通知しました。さらに、平成24年3月に至っても、通知表の誤記載67校、858人などが発生しました。この間、たびたび誤記載防止の通知をするなどの対策を講じたことにより、誤記載の件数は減ってきておりますけれども、平成24年10月19日に公表しましたとおり、依然として19校、95件の誤記載が発生しております。詳細につきましては、後ほど、これまでの経過のところをごらんいただければと思います。
1枚おめくりいただき、2ページをごらんください。
3の通知表の事前確認の背景・趣旨を御説明いたします。
(1)ですが、昨年11月から市立学校の通知表の誤記載が連続して発生したために、教育委員会では誤記載防止に向けた通知や手順書例を示すなど、各学校へたびたび注意を喚起してまいりました。しかしながら、年度末に至っても、通知表の誤記載が多数発生する事態が続いたため、(2)にありますように、5月に教育委員会事務局管理職、指導主事、小・中学校の校長等で構成されます、誤記載防止プロジェクトを設置し、発生原因や対策などについて検討してまいりました。ここで出された検討結果を添えて、改めて平成24年7月に誤記載防止に向けての通知を発出したところでございます。
今回問題となっている、児童生徒や保護者による事前確認は、対策の一つとして、この通知に記載されております。
(3)ですが、従来から学校では、文部科学省や神奈川県教育委員会の方針に沿って、あらかじめ年度当初などに、児童生徒の学習の内容や評価の仕方について、児童生徒や保護者に説明してきた背景がございます。
平成14年度に、相対評価から、いわゆる絶対評価に変更され、目標に照らした評価や評定を行うようになったため、学期末の時点では、児童生徒や保護者は、ある程度成績が推測でき、事前に確認できる状況にはなっております。
4の問題として指摘されている点ですが、誤記載防止のために、児童生徒・保護者による通知表の事前確認という方策をとりましたが、結果として、学校の責任放棄である、あるいは教師の使命感やプライドの喪失につながりかねないなど、多くの御批判をいただきました。このことは教育委員会事務局として重く受けとめ、真摯に反省し、今後に生かしていかなければならないと思っております。
5の今後の対応ですが、2点掲げておりますが、これらの内容は10月31日に緊急に教育委員が集まり、そこでの意見交換などを通して決めたものでございます。
まず(1)ですが、誤記載防止対策のための児童生徒・保護者による通知表の事前確認については、御指摘を受けている点を踏まえ、今後実施しないことにいたします。
なお、教員と保護者の面談などの際に、ともに子供をはぐくむという観点から、学習の状況や学校生活の様子について情報交換することは、今後も継続してまいります。
(2)ですが、言うまでもなく、通知表は間違いが許されないものでございます。今後も、これまで各学校や教育委員会事務局が検討してきた取り組み方法などを十分に踏まえ、各学校がさまざまな取り組みを行うことで、誤記載の防止に努めてまいります。
なお、これらのことにつきましては、教育委員会とすべての校長が同じ認識に立つ必要がございますので、今後速やかに、方面別にすべての校長を集めて、私から直接伝えてまいります。
添付資料を御説明いたします。
3ページの[資料1]をごらんください。
平成24年7月2日付の通知文、市立学校における通知表の誤記載防止対策に向けて、でございます。
なお、通知表の「ひょう」の字につきましては、これまで選挙の投票の「票」の字を用いておりましたが、「おもて」の「表」を用いることがより一般的であったため、今後は「おもて」の「表」を用いることといたします。中学校の「連絡票」につきましては、従来どおり投票の「票」を用いてまいります。
本文の下段、つきましてはの後に、誤記載防止の手順書の作成や、日常的な点検、組織的な点検などのさまざまな取り組みを掲げておりますけれども、その中に、児童生徒・保護者の事前確認を記述しているところがございます。
4ページから9ページまでは、誤記載防止プロジェクトの報告書でございます。
その中の8ページと9ページをごらんください。誤記載防止のための手順書の例を掲げております。
ここで言う手順書とは、通知表の誤記載防止に学校全体で取り組むため、作業の段取りごとにチェックする内容などを示したもので、各学校では実態に応じて作成しております。
7月に示したこの手順書例は、昨年12月に一度、学校に示した手順書の例を、日程ごとに区切ったり、より細かい項目でチェックできるようにするなど、さらに工夫、改善を加えたものでございます。
11ページをごらんください。
最後に、[資料2]として、小中学校の誤記載の防止対策の状況の調査結果について、御説明申し上げます。
項目が多いため、ポイントとなる部分を中心に御説明申し上げます。
調査日は平成24年10月30日、対象校は小学校344校、中学校148校、計492校でございます。
まず、1の誤記載防止のための対策ですが、①、誤記載防止のための手順書の作成、②、日常的な点検、③、組織的な点検、④、担任の最終確認については、すべての小・中学校で行っております。
12ページをごらんください。
今回問題となっている、3、保護者への事前確認についてですが、①、保護者への事前確認についてでございますが、行ったと答えた学校は214校でございました。
②、保護者への事前確認の実施方法についてですが、面談等の口頭による事前確認を行ったのが64校、成績等を記載した資料等による事前確認を行ったのが102校、あゆみ・通知表等のコピーによる事前確認を行ったのが48校でございました。
③の保護者への事前確認の内容についてですが、教科学習の評価・評定についてが78校、特別活動や総合的な学習の時間についてが114校、行動の様子や学級担任の所見等についてが35校、出欠席の状況についてが202校でした。
事前確認の方法や内容については、教育委員会事務局から例示しましたが、具体的には各学校ごとに判断しているものでございます。
4、事前確認を行わなかった学校と主な理由についてですが、理由についてはごらんのとおりとなっております。
その下の表をごらんください。
児童生徒・保護者のどちらにもやっていないと答えたのは77校ですが、さまざまな理由はあるとしても、これだけの学校が通知どおりに行っていなかったこと自体は、問題があると考えております。
最後に、13ページをごらんください。
6、児童生徒・保護者への事前確認によって確認された誤記載についてですが、①、教科学習の評価・評定の誤りが18校、34件、②、特別活動や総合的な学習の時間の記載内容等の誤りは103校、359件、③、行動の様子や学級担任の所見等の誤りは27校、43件、④、出欠席の状況の誤りは143校、492件となっております。
トータルの件数といたしましては、一番下の囲みにありますとおり、187校、計928件となっております。
結果的に、このように多くの誤記載が内在していたということについては、大変申しわけなく思うとともに、極めて重く受けとめているところでございます。
なお、この調査結果につきましては、本日記者発表させていただいております。
最後になりますけれども、通知表は、保護者に対して子供の学習状況等を伝え、学校と家庭がともに子供をはぐくむための極めて重要なものでございます。教育委員会としては、今後も誤記載を防止するための環境整備や、一つ一つの学校に丁寧な支援と指導を進めてまいります。そして、学校としても、この通知表の役割と重みをすべての学校が改めて強く認識をし、誤記載をなくすために、学校が一丸となって取り組んでいかなければならないと考えております。
いずれにしましても、今回の件で反省すべきは真摯に反省し、今後のよりよい学校教育のために生かしてまいる所存でございます。
説明は以上でございます。
○(大桑委員長) 説明が終わりましたので質疑に入ります。
◆(磯部委員) 私もいろいろと申し上げようかと思って準備をしてきたのですが、冒頭に今田教育委員長からいただいたお話は、私もそのとおりだと思います。今後の結論も同じような方向に至っているので、ひとまず安心したところでありますが、まず確認させていただきたいのです。
この7月2日に出した通知の内容を決定した、事務局内の決定機関ですか、発信者は指導部長名義になっているのですけれども、これはどなたが最終決裁権限者なのか、教えていただきたいのです。
◎(山田教育長) これは誤記載防止のプロジェクトをつくり、そこで検討して、最終的には指導部内で決裁しております。私は結果の報告を受けておりますので、そういった内容については承知しております。
◆(磯部委員) 山田教育長は御存じだったということですけれども、教育委員長は御存じだったのかどうか、お聞かせいただきたいのです。
◎(今田教育委員会委員長) 私は存じておりません。
◆(磯部委員) 今までずっと、誤記載の問題を取り組まれてきて、これは教育委員会事務局全体で、全市の教育現場一丸となって取り組んでいくことだと思うのです。そのような重要な案件にもかかわらず、指導部長名義で通知がとまってしまっているというのは、私は問題を少し軽く考えている証拠なのではないのかと思っているのですけれども、その辺の見解が何かあればお聞かせいただきたいのです。
◎(山田教育長) 教育委員会の文書の発出については、さまざまな部署で、さまざまなポストの人間が行っております。この通知表の誤記載防止等についての通知も、指導部長名で発出しておりますけれども、それはそれで内部で決裁をとっておりますし、私も承知しておりますので、決して軽く見たつもりはございません。
また、とにかく昨年11月に誤記載が発生して、しかも延べ1000名を超える数でしたから、教育委員会としては危機感を非常に強く持ちました。これを何としても防がないと、横浜の教育の信頼そのものに影響を及ぼしかねないという強い危機感で、教育委員会全体で取り組んでまいりましたし、学校現場にもそのように伝えてまいりましたけれども、今後は、従前の方策では、これまでと同じような結果しか生まないことも想定されますので、少し方法を考えて、また改めて学校現場には話をし、あるいは通知し、あるいは指導していきたいと考えております。
◆(磯部委員) 今はどうなっているかわからないですけれども、昔は1人の担任の先生が四、五十名の児童生徒の成績とか、全ての面を見ていられたと思うのですけれども、今は多くても40名だと思うのです。私のイメージですけれども、先生が子供の姿を思い起こしながら、一人一人の通知表というものをつけてくれるというのが、この手続なのかなと思うのです。その児童生徒が、その間どうやって学校生活を送ったのか、取り組んできたのかというのを思い起こしながら、入力したり、書いていくものだと思うのですけれども、近年、一概に全ての先生といったら先生に対して失礼ですが、教員の子供に対する思いというのが、非常に低下してきているのではないのかと、個人的に危惧しているのです。
その辺、今の教育現場の教員の子供たちに対する思いというのは、例えば20年前とか30年前に比べて、どのように変わってきているのかお聞かせいただければと思います。
◎(漆間教育次長) 私は、20年前も30年前も今の先生も、教育、あるいは子供たちにかける思いは、大きくは変わっていないと思っております。
しかし、結果的にこういう状況が生まれているわけですので、昔と同じだと言い切れるかというと、その部分で言うと、少し考えなければいけないところがあるかなと思っております。
◆(磯部委員) 今、校務処理システムというのは、もう全ての学校に導入し終わっているのか、確認で教えていただきたいのです。
◎(山田教育長) 小学校につきましては、今年度試行しておりまして、来年度当初から本格実施をしてまいります。中学校につきましては、現在予算要求をしております。実際は小学校より1年おくれて実施ということになろうかと思います。校務処理システムにつきましては、現在、開発中でございます。
◆(磯部委員) データ化できるものはデータ化していくというのが、時代の流れからも、事務効率の面からも、やはりやむを得ないのかなと思うのです。もう何でもパソコンという時代ですから。ただ、子供は機械ではないのと、学校の先生も、ここにいる全ての人間も機械ではなくて、1人の生身の人間だと思うのです。生身の人間が生身の子供たちをきちんと見ていく姿勢というのは、非常に重要なのかなと思っています。先ほど教育次長からも、20年、30年前と余り変わっていないというお話があったので、仮に手続がデータ化されても、やはり一番大切な部分は、ぜひとも失わないでいていただきたいと思っています。
先ほども教育長からお話があったと思うのですけれども、教育委員会が出した通知というのは、教育委員会事務局からの業務命令ととらえていいのかどうかお聞かせいただきたいのです。
◎(山田教育長) 一般的には指導という形で教育委員会から通知をしている例が多うございます。いろいろな形がございますので、命令という強いものから、案件によっては、若干その色彩が異なりますけれども、基本的には、教育委員会から通知する案件につきましては、横浜市全体として、学校を含めた教育委員会として、こういう方向でやるのだという意思を通知したものでございますので、強い命令を持つ部分もございます。
◆(磯部委員) 先ほどもお話があったのですけれども、結果論だけの話をすれば、今回この通知に従わなかった校長先生というのは、非常に常識を持った方かなと思っています。ただ、組織論から言うと、全市一斉にやるのだ、という指導に従わない校長先生というのは、組織上一番最悪なパターンではないのかと思っています。去年もたしか、放射能物質が含まれる食材で給食を出していて、お弁当を持ってきていいとか、何かそんな話で、実際には教育委員会の通知どおりのことをしていなかった校長先生がたしかいたと記憶しているのです。教育委員会の通知に対して従わない学校長がいたということですけれども、今後、どのように全市統一して、職務命令なり指導なり通知なりに従わせるのか、どういう方針でいかれるのか、もう一度お聞かせいただきたいと思います。
◎(山田教育長) 基本的には、教育委員会から通知するものについては遵守をしていただくということで、今回も4方面別に学校長を集めております。そこら辺のことは、また改めて話をしたいと思いますけれども、今回の件につきましては、事前確認を教育委員会でやめるという判断をしましたので、そのことも踏まえて、今回の件については対応していきたいと考えております。
また、放射能の話がございましたが、あれも通知の仕方は地域の状況によってさまざまで、仮にこれをそのまま発出すると大混乱になる、という学校も実はございました。
そういったようなことで、校長によってその表現等について若干変えて通知したところもあったわけでございます。いずれにしても、程度によって、学校は個々に判断をして、注意等処分を行った経過がございます。
◆(磯部委員) 今回の件は、教育の現場がもう目いっぱいで、大混乱、本当はそんなことはあってはいけないのですけれども、もうどうしようもなくなって行き着いた結果ではなかったのかなと思っているのです。ただ、その結果が、見誤った結果につながってしまったと私は考えています。
昨今、教育委員会の批判とか、教育委員は要らないとか、さっき山田教育長からもお話があったと思いますけれども、そういった報道機関や保護者、我々市会にも責任があるのかもしれないのですけれども、批判的な意見にばかり耳を傾けたり、そういったほうの対応に追われるばかり、本来見ないといけないものは子供であると思うのですけれども、子供ではない方向を向いて物事を進めていっているから、どこかで方向性を見誤ってしまうのではないかと私は考えています。
前にもいじめの議論だったと思うのですけれども、教育委員会は何をするためにあるのか、という原点にもう一度立ち返っていただいて、いろいろ物事を進めていただければと思います。
あともう一つ、意見ですけれども、学校の先生というのは、大学を卒業してすぐなった先生でも、ベテランの先生でも、教育に対するプロフェッショナルだという意識、教育に関してはだれよりも自分が負けないぞと、自分は教育のプロなのだというような姿勢をきちんと持ってやっていただければ、絶対にミスとか、見逃すとかいったことはなくなるのではないかと思っているので、ぜひともそのようにしていただきたいと思います。
(中略)---------------------------------------
○(大桑委員長) 他に御発言もないようですので、本件についてはこの程度にとどめます。
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△市立中学校における高校受験に関する事務処理ミスについて
○(大桑委員長) 次に、市立中学校における高校受験に関する事務処理ミスについてを議題に供します。
当局の説明を求めます。
◎(山田教育長) 横浜市立中学校における高校受験に関する事務処理ミスについて報告いたします。
本件は、11月2日に記者発表いたしました。その際、委員の皆様方には記者発表資料をお送りさせていただいております。
恐れ入りますけれども、資料をごらんください。
まず、1の概要をごらんください。
本件は、市民の方から市立中学校における高校受験に関する事務処理について情報提供のメールがございました。南部学校教育事務所が事実確認を行ったところ、金沢区内の中学校において高校受験の手続のミスがあったことが判明したものです。
当該生徒が受験を予定している高校では、願書提出前に高校と中学校との間で事前相談が必要とされておりました。しかしながら、学級担任が保護者に願書提出に必要な書類を渡すときには、まだ事前相談が終わっておらず、また、その旨を保護者に伝えることを失念しておりました。
その後、当該生徒の保護者が高校に願書を提出いたしましたが、事前相談が終わっていなかったため、高校から当該生徒が希望する受験日の受験票が交付されませんでした。
なお、この高校については、ほかにも受験の機会があるため、当該生徒はほかの受験日に受験する予定でございます。
これらのことを時系列で2の経過としてまとめておりますので、後ほどごらんください。
3の今後の対応といたしまして、2点挙げております。
まず、中学校においては、当該生徒に対して安心して受験ができるよう、今後とも適切に対応してまいります。
次に、教育委員会として、高校受験に向けて学校での事務処理が確実に行われるよう支援・指導してまいります。
なお、本事案は、当該生徒に対する二次被害の影響が懸念されるため、記者発表におきましては、学校名等の報道に特段の配慮をお願いしておりますので、この場においても学校名を伏せさせていただいております。
説明は以上でございます。
○(大桑委員長) 説明が終わりましたので質疑に入ります。
◆(磯部委員) 少し確認をさせていただきたいのですが、この件について教育委員会に市民の方からの情報提供メールがあったと書いてあるのですけれども、このメールが来る以前に教育事務所または教育委員会事務局は事前に学校のほうから連絡があったかどうか教えていただけますか。
◎(山田教育長) ございませんでした。
◆(磯部委員) これはたしか神奈川県の教育委員会、高校かどこかでも受験の手続をしていなくて受験できずに希望のところに行けないというケースの新聞報道があったと思うのですけれども、この件に関してはまだ受験の機会があるということですが、万が一県の教育委員会、高校で起きたようなことと一緒のことであれば、その子の人生を一瞬にして台なしにする可能性がある案件だと思うのです。このような案件について、学校現場は教育事務所に報告する義務はあるのかないのか、教えていただけますか。
◎(山田教育長) おっしゃるとおりでございまして、これは報告する義務がございます。
◆(磯部委員) 仮の話ですけれども、もし市民の方からの情報提供がなくて、学校教育事務所が調べなかったら、学校側は事務局側に伝えていなかった可能性はあるのかどうか、教えていただけますか。
◎(山田教育長) これは事後ですけれども、報告するつもりはあったとは聞いておりますけれども、ただ、実際にそうであったかどうかというのはわかりません。
◆(磯部委員) 現場から教育委員会事務局とか教育事務所に伝えなくてはいけないということはさまざまあると思うのですけれども、私個人の考えなのですけれども、これは相当重い案件で、とりあえずすぐにでも一報を教育事務所なり教育委員会事務局に上げておかないといけないことだと思うのです。ましてや、月曜日に保護者の方に伝えて、ここで一たん終了していて、金曜日、4日後ですから、この間伝えていなかったということは、学校側が何らかの隠し事、これは非常に言いたくない言葉ですけれども、隠ぺいしていると思われても不思議ではないような気がするのですけれども、その辺どのように思われているのか、お考えをお聞かせください。
◎(山田教育長) 私もこの件については、実に憤っております。非常に不適切な対応だったと考えています。
◆(磯部委員) 今まで何回かこの委員会の委員をさせていただいてからお話しさせていただいていると思いますけれども、横浜の教育は非常に開かれた教育をしていると教育長は自信を持って御発言されているので、この後伝える予定だったというお話があったのですけれども、そのように隠ぺいとか隠していると思われないような行動を、教育現場はとっていただきたいと思っております。
○(大桑委員長) 他に御発言もないようですので、本件についてはこの程度にとどめます。
平成24年度本会議風景 市会