2012.01.25
中学校給食の実現に向けて(4)~相模原市の取り組み~
各自治体での事例を参考にするべく、相模原市の取り組みを視察しました。
相模原市では、ランチボックスを使用したデリバリー方式による中学校の給食が実施されています。
(城山・津久井地区の7校については、合併前から引き続き給食センター方式による給食を継続実施しています。)
このデリバリー方式では、給食を食べたい・利用したい生徒は給食を、お弁当などを持参したい生徒はお弁当をと、それぞれの希望の昼食が選べる点が特徴です。
栄養バランスを考慮した安全安心な給食とするため、相模原市の栄養士が献立をつくり、地場農産物を積極的に活用するなど、食材の発注までを栄養士が行っています。
また、利用しやすい給食を目指してインターネット予約や1日単位の予約ができるなど、保護者の利便性を高める取り組みもされています。
事前にコンビニエンスストアで代金を納入するシステムで、パスモやスイカのイメージです。
7日前までの予約変更が可能なシステムを導入しています。
利用者にとっては便利ですが、食材発注側の栄養士の仕事としては、難しい仕事になっています。
このシステムは、給食費の未納問題が生じないのが最大のメリットであるといえます。
また、子どもたちにお金を使わせない、持たせないのも特徴のひとつです。
市内の仕出し業者や給食業者がそれぞれの調理工場で作ったものを中学校に運んでいます。
親子方式同様、この方式は、新たな給食室を中学校に作る費用が必要ありませんが、各中学校に配膳室を作らなくてはなりません。
空き教室を活用して、リフォームする必要があります。
この日のメニューは、豚のしょうが焼きでした。
このスタイルだと、どうしても給食ではなく業者弁当というイメージが強くなります。
確かに冷たいお弁当です。
しかしながら、メニューや栄養の管理など、様々な面で栄養士が愛情を持って管理していることが話の中で伝わってきました。
(給食の考え方は、小学校と変わりません。)
家庭から持ってくるお弁当もお昼には温かくはないですよね?
ここまでみっつの政令市の中学校給食や昼食の取り組みを見てまいりましたが、一番現実的な方式であると考えます。